GA4には「標準レポート」と「探索レポート」という2種類のレポート機能があり、それぞれに特徴と制限があります。 ディメンション・指標の組み合わせ数、フィルタの柔軟性、セグメント機能など、分析の目的によって使い分けることが重要です。
本記事では両レポートの機能を項目別に比較して解説します。
標準レポートと探索レポートの違い
GA4の標準レポートは、ライフサイクルやユーザー属性などあらかじめ用意された構成でデータを確認するためのレポートです。探索レポートは、ディメンションと指標を自由に組み合わせてカスタム分析を行うためのレポートです。
機能比較表
| 機能 | 標準レポート | 標準レポート(カスタマイズ) | 探索レポート |
|---|---|---|---|
| レポートに並べて表示できるディメンションの最大数 | 2個(プライマリ+セカンダリ) | 2個(プライマリ+セカンダリ) | 20個 |
| レポートに並べて表示できる指標の最大数 | 変更不可 | 12個 | 20個 |
| 任意のディメンションと指標の組み合わせ | △(ディメンションのみプルダウンから変更可) | 〇 | 〇 |
| データの絞り込み | △(検索窓でディメンションを「含む」で絞り込みのみ) | △(同左) | 〇(フィルタで正規表現や演算子を使った複雑な絞り込みが可能) |
| データの抽出 | 〇(比較機能を使用。条件は用意されたディメンションのみ) | 〇(同左) | 〇(フィルタまたはセグメントで、ほぼすべてのディメンション・指標を条件にできる) |
| 複雑なデータ抽出(セッション・ユーザー範囲の抽出) | ✕ | ✕ | 〇(セグメントを使用) |
| (other)の発生 | 発生する場合がある | 発生する場合がある | 発生する場合がある |
| サンプリングの発生 | 発生する場合がある | 発生する場合がある | 発生する場合がある(360版のみ:非サンプリングデータ探索をリクエスト可能) |
各レポートの特徴まとめ
標準レポート
- ライフサイクル・ユーザー属性などの定型レポートを素早く確認できる
- ディメンションと指標の組み合わせの自由度は低い
- 日常的なモニタリングに向いている
標準レポート(カスタマイズ)
- カスタムのディメンション・指標を追加して保存できる
- 表示できる指標の上限が12個まで拡張される
- 繰り返し確認するレポートをカスタマイズして保存したい場合に有効
探索レポート
- 最大20個のディメンション・20個の指標を組み合わせられる
- セグメントを使ったユーザー・セッション単位の詳細分析が可能
- 正規表現や複雑な条件でのフィルタリングができる
- アドホックな分析・仮説検証に向いている
セグメントの上限(公式ヘルプより): 1つのデータ探索につきセグメントは最大10個作成可能で、同時適用できるセグメントは最大4個までです。保存できるセグメント数は標準プロパティで50個、Googleアナリティクス360で200個までです。
(other)とサンプリングへの対策(360版のみ)
探索レポートで(other)とサンプリングが同時に発生している場合:
- 精度レベルを「精度の高い結果」に変更する: サンプリングサイズが緩和され、(other)が解消する場合がある
- 非サンプリングデータ探索をリクエストする: 未集計テーブルを使いながら行数制限が大幅緩和され、両問題を回避できる
注意: (other)とサンプリングが同時に発生しているとき、データ品質アイコンには(other)についてのみ通知され、サンプリングについては通知されません。
まとめ
日常的なデータ確認には標準レポート、詳細な分析やアドホックな調査には探索レポートを活用するのが基本的な使い分けです。分析の目的・使用するディメンション・指標の組み合わせに応じて、適切なレポートを選択しましょう。